【マカオの絶景】マカオ日帰り観光プラン
マカオへの移動方法(フェリー)
香港、マカオは中国の特別行政区ですが、両国を移動するときは出国審査と入国審査があります。
値段
1500円
所要時間
40分
乗り場
尖沙咀のチャイナフェリーターミナル
香港にきてから本格的な雨が降ったのはこの日がはじめてで、憂鬱な気分のなか尖沙咀のチャイナフェリーターミナルへと向かいました。
港に着いたのは8時45分頃で、ファーストフェリーの普通席は9時まで売り切れていました。仕方が無いのでそれまで待つことにします。
マカオは大きくマカオ半島とタイパ島に分かれ、3本の橋が2つをつないでいます。
香港のタクシーは初乗りが20香港ドル、200円ほどでとても安いのですが、マカオはさらに安く16パタカ。
1パタカは、1香港ドルとの互換レートになっており、マカオでも香港ドルが普通に使えるため、両替はしませんでした。
とはいえ、パタカは香港で使用することが出来ず、また国外で両替することもできません。
このあたりに両者の力関係がよく表れています。
船は指定席で、ゲートをくぐるときに番号の書いたシールを貼られます。そしてゲートをくぐると出国審査です。
席に着くと、上からポタポタと水滴が。
このへんは、カンボジアで、バスで行くところを何も言わずにツゥクツゥクに変えられたような経験から、笑い話のようなところですが、とりあえずカメラが濡れるのも怖かったので、クルーに話してみました。
すると、何も言わずにあっさり前方の良い席に移してくれました。
マカオ
セナド広場
セナド広場までは、ターミナルからタクシーで移動。ポルトガル様式の建物は、香港とはまるで別物で、街並みも、とても穏やかな印象を受けました。
マカオは、22の歴史的建造物と8カ所の広場からなる「マカオ歴史市街地区」が世界遺産として登録されていて、その数は世界で3番目に多い国です。
すべての世界遺産はマカオ半島に集まっており、すべてを徒歩でまわることもできます。
聖ドミニコ教会
セナド広場から徒歩2分。マカオ一美しいファサードとして知られます。
教会の中もまた美しいシンメトリー。
モンテの砦
徒歩5分。レプリカの大砲が並べられます。イエズス会との協力で作られたこの砦、使われたのは1622年にオランダ軍を撃退した一回きりだそうです。
聖ポール天主堂跡
マカオの象徴。15世紀に作られたローマ以東でもっとも美しい教会でしたが、1835年の火災で消失し、正面のみが残されています。
沢木耕太郎はここでかくれんぼをする子供を見ていますが、いまや観光客だらけで、子供の姿などありませんでした。
この東洋と西洋の融合した風景にエキゾチックな感覚を覚えるのは、香港が都会的すぎて、それほど日本とのギャップを感じなかった反動かもしれません。
カフェ・エ・ナタのエッグタルトを食べ、いくつか建物をまわってからコタイ地区へと移動します。
向かったのは、2011年に総工費1650億円をかけて完成したばかりの「ギャラクシーマカオ」。
ギャラクシーマカオ
いまやラスベガスを越えて世界一のギャンブル売り上げを誇るマカオ。ここのホテルにも世界最大級のカジノが入っています。
大小
もともとギャンブルは一切やりませんが、ここは年齢制限が19歳以上。どんな世界か見に行きました。中はカメラの撮影ができませんが、とにかく広い空間に大勢の人が集まり、ときおり、どよめきの声があがります。僕はその雰囲気に感動し、とりあえず人の多く集まっていた台を見学することにしました。
その台は、「大小」という、マカオで最も有名なギャンブルで、サイコロによる丁半博打のようなものでした。ゲームは賽の目の大小を当てるのがメインで、3つのサイコロの和が10までを小、11以上を大として賭けます。大小以外の賭け方にも、賽の目のひとつを当てるものや、組み合わせをかけるものなどさまざまで、倍率も難易度によって変わります。
手順は、黒い筒の中で、サイコロが機械によって転がされた後、台の目に客がコインを賭けます。お金は、香港ドルをその場でディーラーに渡すと、コインに換えてくれます。十分に賭け終わったところでディーラーがベルをリンリンと2回鳴らし、両手をクロスさせてから、ボタンを押して筒を開けます。
サイコロの目をみたディーラーが、ボタンを操作すると、台の当たったところが点灯され、それ以外のところのお金は親に取っていかれます。
面白いのはここからで、左の電光掲示板には、直近14回の大小と合計の目が表示されています。これを見て「大大小小」なら次は大といったふうに客が賭けるのです。
そして、この組み合わせは実に上手にできています。通常は大、小が出る確率は2分の1ですが、大が6回続くようなこともあります。僕の見ていた台で大が6回続いた時、ディーラーが筒を開けるたびに歓声があがり、人がぞくぞくと集まって来ました。
何十万というお金を台に投げつけてコインにし、また大の目へと張る人もいます。台にいっぱいのコインが揃った所でディーラーがベルを鳴らし、フタを開けると「3・3・3」の目が。
これは、ルーレットで言う0や00のようなもので、これがでたら親が総取りです。一気にその台の熱気が冷め、人が怒りながら去っていきました。
この光景に僕は笑ってしまいました。負けた人に笑ったのではなく、深夜急行で読んだ流れと全く同じだったからです。同時に、「これは裏をかけばひとつ勝てるかも知れない」と思い、さらに観察を続けました。
気づいたことは、any triple、つまり24倍のゾロ目に張る人がひとりもいないことです。僕は、ディーラーが出る目を操作しているようには見えなかったのですが、間違いなくコンピューターは目を計算しています。
人がのってきた時にその裏をかいてカジノ側が儲ける。それならゾロ目が来そうなときにany tripleに張るのはある意味あたりまえと思うのですが、大体は大か小、加えて合計の数字にいくらかという賭け方をしていました。
見ているだけでも十分面白かったのですが、自分もやはり試してみようと思い、良い台を探すことにしました。お金はお遊び程度のつもりだったので、ゾロ目に賭けるような手はリスクが大きすぎます。何か絶対に勝てる方法はないかなと思いながら台をひととおり回りました。
すると、人が誰もいず、ディーラーが退屈そうにしている台を見つけました。
掲示板をみると、たしかに大小がバラバラで、これでは客も賭けたがらない訳です。僕がそんな台を選んだ理由は、ここの台が、コンピューターによる操作ではなく、人が回すルーレットだったからです。誰も人が集まらずに、とりあえず試しに打ちに来た客を、一発KOで帰らせるはずがない。そう確信して椅子に座りました。
まずは最低掛け金の100ドルをコインに換え、「大大小」ときていたので小に100ドルすべてを賭けます。しかし、大小は200ドルからだと説明され、100ドルを追加しました。
ディーラーがチラッと僕の顔を覗いてから、ルーレットを回し、さっと玉を投げ入れると、勢い良く玉が回り始めます。
コロコロ転がった後に玉は大きい数字の目に。やっぱりだ!
次はどうする?といった様子で僕に首をかしげたディーラーに、これで十分だといい、コインをもって台を離れました。
この作戦を使えばいくらでもお金を増やせるかも知れない。本気でそんなことを考えながらも、そんなめんどくさい賭けかたよりも、ここは一獲千金を狙うべきかなと考えながら、自然と大小の台をまた観察していました。
数十分が過ぎた時、その台が再び盛り上がり始めました。「大大大大小小小小大大大」、こんな組み合わせが来れば台の上のコインは否が応にも増えていきます。
ここで、僕の頭にはゾロ目が浮かんだのです。さっきの400ドル、すべてをかければ7万円近いお金になる。左手はポケットの中のコインを握っていたものの、思い切ることができません。えいっと思った瞬間に、隣から割り込んできた中国人が僕を押しのけて大に賭けると、ディーラーはベルを鳴らしていました。
しまったと思いましたがときはすでに遅く、筒があけられると、結果は2のゾロ目。
僕にはギャンブルは向いてないなと確信し、2000円の勝ち逃げでカジノを後にしました。
ヴィクトリアピークの夜景
朝は雨が降っていた香港も、フェリーで戻る頃には霧がなく、もう一度トライしたヴィクトリアピークからは100万ドルの夜景が。
時期が時期だっただけに、出発前、香港の天気予報は雨か曇り。
前日も雲で、夜景は全く見れなかったため、ほとんど諦めていましたが、実際に行ってみないと分からないものです。
とても美しく、香港の最終日を締めくくってくれました。